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トリプトファンを多く含む食事はうつ病によいらしいって話

2019年5月28日

脳科学

うつ病では悲哀感、希望喪失、易刺激性、身体機能障害などの特徴がみられて数週間にわたり重症の症状がでてしんどいものです。 そもそもうつ病の原因はいろいろ考えられていますがいろんなストレス等によって神経伝達物質のセロトニン量が減少しうつ症状が現れると言われています。

なので、うつ病にはセロトニンを増やすといいとか言う話は以前にも何回かこのブログでも紹介していますし、世の中でも定説になっています。

そのセロトニンの原料のひとつが、トリプトファンという物質で、トリプトファンは人間の体内では生成されないため外部から食事によって取り込む必要があるのですが、そのトリプトファンについて科学的に検証した研究が有りました。

うつ病の治療には、精神療法、薬物療法、光線療法などがありますが、適切な食事が抑うつ症状を軽減しうることが示唆されていて、食事が抑うつに及ぼす影響について考察したとのこと。

神経伝達物質であるセロトニンの低下はうつ病の一因だけど、セロトニンの前駆体であるトリプトファンを多く含む食事が抑うつ症状の軽減に有効であることを示唆しました。

で、主な知見は以下のとおりだそうです。

・脳内で合成される神経伝達物質のセロトニン(5-HT)は、気分緩和、満足感、睡眠の調節などに重要な役割を果たしている。5-HTを多く含む果物や野菜があるが、血液脳関門の存在により5-HTは中枢神経系に容易に到達できない。しかしながら、5-HTの前駆体であるトリプトファンは容易に血液脳関門を通過できる。
・トリプトファンは、ビタミンB6誘導体であるピリドキサールリン酸存在下で、トリプトファンハイドロキシダーゼおよび5-HTPデカルボキシラーゼにより5-HTに変換される。
・タンパク質の多い食品であっても、必須アミノ酸は体内でつくることができないため、トリプトファンの含有量が少ない食事をしているとうつに陥る可能性がある。
・たとえば月経前後の女性、心的外傷後ストレス障害、慢性疼痛、がん、てんかん、パーキンソン病、アルツハイマー病、統合失調症、薬物依存など、うつに陥りやすい状況にある患者ではトリプトファンを多く含む食事が重要である。
・中枢神経におけるトリプトファンのバイオアベイラビリティは炭水化物の欲求に関連するが、炭水化物を多く含む食事はインスリン反応の引き金となりトリプトファンのバイオアベイラビリティを高める。
・セロトニン再取り込み阻害薬は(SSRI)は、抑うつ症状を呈する肥満患者に処方されるが、これらの患者ではセロトニン濃度が厳格に調節されず、モノアミンオキシダーゼ阻害薬と併用した際には生命を脅かす有害事象が発現する可能性がある。しかし、トリプトファンを多く含む適切な食事を摂取することでセロトニン合成が調節されうる。

つまりは、トリプトファンを多く含む食事とビタミンB6はセロトニンの合成に有用で、うつ病にも効果があるといえるとのこと。

ただし、食生活だけでうつ病が治るとかそういう可能性を言ってるわけではなくて、従来の薬物療法でセロトニン阻害薬などでセロトニンを補う働きをする薬を処方することも大事なことですよ、と。

うつ病の「予防」には、トリプトファンを多く含む食事は有効だけど、患ってしまったうつ病の「治療」には、寛解してからの生活習慣でトリプトファンを多く含む食事をしてセロトニンを減らさないようにしようねって感じですね。

というわけで、セロトニンやトリプトファン・ビタミンB6の摂取ってどうすればいいのってのに関連した記事をご紹介しますので、もしよかったら合わせて読んでみてくださいね。

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